「喧々諤々(けんけんがくがく)」って、実は間違いなんですね。
[ケンケンガクガク]は、「喧喧囂囂[ケンケンゴーゴー]」と「侃侃諤諤[カンカンガクガク]」の混交表現です。誤りやすい慣用語句の1つです。
»「喧喧囂囂(けんけんごうごう)」と「侃侃諤諤(かんかんがくがく)」 | ことば(放送用語) - 放送現場の疑問・視聴者の疑問 | NHK放送文化研究所
元になっている「喧々囂々」と「侃々諤々」より、むしろ間違いの「喧々諤々」の方がよく使われているような気がしますが……。
言葉の響きが似ていることと、意味の区別(使い分け方)が分かりづらいこともあるんでしょうね。
クリックできる目次
正しい言葉と意味
「喧々囂々」と「侃々諤々」の意味は、以下の通り。
喧々囂々(けんけんごうごう) | 口やかましく騒ぎたてるさま、たくさんの人がやかましくしゃべる様子 |
---|---|
侃々諤々(かんかんがくがく) | 正論を吐いて屈しないさま、みんなが率直に意見を述べて議論している様子 |
うーん、ややこしいw。
「喧々囂々」は「わめき散らしてる」という感じで、「侃々諤々」は「正しい(と思っている)ことを言い合っている」という感じでしょうか。
この意味だけを見ると、「うるさい」のは「喧々囂々」だけで、「侃々諤々」は違うんですね。
ちょっと意外。
(誤用の)「喧々諤々」も「うるさい」という使い方が多いようなので、イメージとしては「喧々囂々」に近いということでしょうか。
「々」は使わない?
ネットで検索すると、「喧々囂々」も「侃々諤々」も、「々」という文字を使ったり使わなかったりしています。
どちらが正しいんでしょうね。
ヒット数を比較すると「々」を使っている方が使っていない方(「喧喧囂囂」「侃侃諤諤」)より多いんですが、前出の NHK のページでは「喧喧囂囂」「侃侃諤諤」となっていますし……。
僕の環境の変換機能(Mac ことえり)では、「けんけんごうごう」は「喧々囂々」と「喧喧囂囂」の両方が出てきますが、「かんかんがくがく」は「侃々諤々」しか出てきません。
ますます謎。
「々」にも使い方のルールってあるんでしょうか。
日本語って難しい……。