僕は iPhone のカレンダーに国民の祝日が自動的に表示されてるようにしているんですが、見慣れない日を見つけました。
2019 年 10 月 22 日に「即位礼正殿の儀」という文字があったんです。
即位礼正殿の儀?(・_・)
「即位」というからには、天皇とか皇族関係っぽいですよね。
今年は新しい天皇が即位しましたし、それと何か関係がありそうですが……。
正直、この儀式で何をやるのかはどうでもいいですよね(笑)
知りたいのはこの日は祝日(=休み)なのかどうか。
そして来年(2020 年)はどうなるのか。
気になったので調べてみました。
即位礼正殿の儀とは
「即位礼正殿の儀」というのは、ものすごくざっくり言うと
です。
即位礼正殿の儀(そくいれいせいでんのぎ)は、即位の礼の中心となる、即位した天皇が日本国の内外に即位を宣明する儀式である。
諸外国における戴冠式、即位式にあたり、皇居宮殿・正殿松の間で執り行われる。
即位礼正殿の儀 - Wikipedia
「即位(の)礼」を「正殿」で行うから「即位礼正殿の儀」ですね。
じゃあ「即位礼」は何なのかというと、
日本の天皇が践祚後、皇位を継承したことを国の内外に示す一連の国事行為たる儀式で、最高の皇室儀礼。
即位の礼 - Wikipedia
だそうです。
(「践祚」については後述)
なにしろ「最高儀礼」ですからね。
国をあげての大イベントです。
そりゃ、そのメインイベントである「即位礼正殿の儀」は祝日にもなりますよ。
というわけで、2019 年 10 月 22 日は国民の祝日なのでお休みですヽ(´ー`)ノ
その大イベントを執り行うにあたって、国家元首を含めた各国の要人を日本に招待することになります。
ちなみに平成の即位礼では、
- 国家元首級:70カ国
- 皇室・王室:20カ国
- 副大統領級:15カ国
- 首相級:20カ国
- 閣僚級:35カ国
というものすごい数の要人が、この儀式に参加するために来日しました。
いかに重要なイベントであるかが分かりますよね。
践祚とは? 即位とはどう違うの?
先ほどの「即位の礼」の説明の中で、また知らない言葉が出てきました。
それが「践祚」です。
「せんそ」と読みます。
これはいったい何なんでしょうか?
践祚(せんそ)とは、
天皇陛下が三種の神器を継承し、皇位につかれること
践祚(せんそ)と即位の違いって?令和になった今こそ知りたい日本の歴史|神社専門メディア 奥宮-OKUMIYA-
天子の位を受け継ぐことであり、それは先帝の崩御あるいは譲位によって行われる。
践祚 - Wikipedia
とあります。
では「即位」はというと、
天皇陛下が皇位につかれたことを国内や諸外国に公式に宣明することを言います。5月1日におこなわれた「即位後朝見の儀」は、安倍首相をはじめとする国民の代表に向けて皇位につかれた旨を宣言したもので、国内外に向けた公式の宣明ではありません。
践祚(せんそ)と即位の違いって?令和になった今こそ知りたい日本の歴史|神社専門メディア 奥宮-OKUMIYA-
これ(践祚)に続いて位に就いたことを内外に明らかにすることを即位という。
践祚 - Wikipedia
とのこと。
ん?
「内外に明らかにすることを即位という」ということは、現時点(9 月 12 日)で天皇はまだ「即位」してないということでしょうか?
じゃあ、あの 5 月 1 日に「天皇が即位した」というのは一体?
そのカギは「皇室典範(=皇室に関する法律)」にあるようです。
どうして、報道では「即位」という言葉だけが用いられているのでしょう。実は今の皇室典範には「践祚」という言葉が入っておらず、「即位」と書かれているのです。
践祚(せんそ)と即位の違いって?令和になった今こそ知りたい日本の歴史|神社専門メディア 奥宮-OKUMIYA-
現在は、新皇室典範(第4条、昭和22)により、前天皇崩御後直ちに”即位”するとされ、両者を区別する意義が失われ、 践祚の語は一般には用いられません。現代的には、前天皇崩御後何の儀式(もちろん践祚の儀も)・手続きもなく直ちに「即位」がなされるため、両用語を区別する必要性がなくなったのです。
歴史 即位と践祚はどう違うのか?: GくんBlog
つまり、
ということですかね。
ちなみに、2019 年 5 月 1 日に行われた「即位後朝見の儀」での天皇陛下のおことばの中では、
日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより,ここに皇位を継承しました。
即位後朝見の儀の天皇陛下のおことば:天皇陛下のおことば - 宮内庁
とあり、「即位」とも「践祚」とも言っていません。
ただ、「皇位を継承」というのは紛れもなく「践祚」のことです。
法律上「践祚」とは言えないし、かといって「即位」でもないし……。
言葉選びが絶妙ですね(๑•̀ㅂ•́)و
2020 年 10 月 22 日はどうなる?
2019 年 10 月 22 日が「即位礼正殿の儀」で祝日なのは分かりました。
じゃあ、来年(2020 年)以降はどうなるんでしょうか?
今年(2019 年)と同じように祝日になるんでしょうか?
残念ながら、10 月 22 日が祝日なのは今年(2019 年)だけのようです。
国民こぞって御即位に祝意を示すため、「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律」が制定され、今年5月1日の「天皇の即位の日」、同年10月22日の「即位礼正殿の儀の行われる日」が、今年限定の「国民の祝日」に定められました。
新天皇陛下の御即位をお祝いする 今年限定の「国民の祝日」です。~5月1日「天皇の即位の日」、10月22日「即位礼正殿の儀の行われる日」 | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン
あくまで「即位礼正殿の儀が行われる日」限定のようですね。
5 月 1 日の「天皇の即位の日」も同じく今年(2019 年)限定です。
なので、来年(2020 年)以降は再びただの平日に戻ってしまいます。
平成の即位礼正殿の儀が行われた「平成 2 年 11 月 12 日」も、現在では特に何でもない平日ですよね。
ということを考えると、10 月 22 日が何かしらの祝日になることも考えにくいです。
なーんだ。残念(´ε` )
「即位礼正殿の儀」まとめ
「即位礼正殿の儀」が行われる「2019 年 10 月 22 日」は、国民の祝日です。
ただし、今年(2019 年)限定なので、来年(2020 年)以降はただの平日に戻ってしまいます。
祝日に定められた目的が「国民こぞって御即位に祝意を示すため」ですからね。
国民それぞれで祝意を示しつつ、貴重なお休みを有効に使いましょう〜。