「興味」と「関心」という言葉、あなたは正確に使い分けられていますか?
なんとなく使ってる人も多いんじゃないでしょうか。
僕もそうでした(笑)。
気になって調べてみたら、確かによく似てるんですよね。
でも、たった一つのポイントで使い分けることができることを発見しました。
誰でも簡単に使えるワザなので、ぜひあなたも試してみてくださいね。
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「興味」と「関心」の違いは「ワクワク感」があるかどうか
最初に結論を書いちゃいますが、「興味」と「関心」の違いは「ワクワク感」の有無です。
というか、タイトルにも書いてるので、すでにネタバレしてるんですけどね(^_^;)
どういうことかと言うと、
- 「ワクワク感」があるのが「興味」
- 「ワクワク感」がないのが「関心」
です。
あくまで使い分けるためのポイントなので、これだけの違いではないんですが。
まぁでもここさえ押さえていれば、間違ったり混同したりすることはなくなると思います。
以下で詳しく説明していきますね。
「興味」「関心」の意味
まず、「興味」には以下のような意味があります。
- 物事に心がひかれおもしろいと感じること。おもしろみ。おもむき。
- ある対象に対して特別の関心・注意を向ける心的傾向。
(興味(きょうみ)とは - コトバンク - 大辞林 第三版)
ここで重要なのは「心がひかれ」、「おもしろいと感じること」ですね。
つまり「ワクワク感」です。
「興味」には、そういう「心の動き」が要素として含まれているんです。
では次に、「関心」の意味を見てみましょう。
物事に興味をもったり、注意を払ったりすること。気にかけること。
(関心(かんしん)とは - コトバンク - 大辞林 第三版)
こちらは「注意を払う」「気にかける」という「行為」が主な要素になります。
なので、「関心」の中には「ワクワク感」はありません。
ややこしいのは、「興味」の説明の中に「関心」があり、「関心」の説明にも「興味」があることです。
それくらい似ているということですね(^_^;)
言葉のプロですらこの様子なんですから、一般人の我々がごっちゃになるのも無理はありません(笑)。
ここでは
- 「興味」は「(おもしろいと感じる)心の動き=ワクワク感」
- 「関心」は「(注意を払うという)行為」
が主な要素であることを押さえておいてください。
「ワクワク感がある方」=「興味」です。
「興味」と「関心」を使い分けるための例題
それでは、以下の文章を見比べてみてください。
- 彼は政治に興味がある。
- 彼は政治に関心がある。
どうでしょう?
同じような意味合いですが、ニュアンスはかなり違いますよね?
ここで先ほど説明した「興味」と「関心」の違いを思い出してください。
- 「興味」は「(おもしろいと感じる)心の動き=ワクワク感」
- 「関心」は「(注意を払うという)行為」
でしたよね。
これを上の例文に当てはめてみると、
- 彼は政治をおもしろいと感じている。
- 彼は政治に注意を払っている。
ということになります。
ずいぶんと言葉から受ける印象が変わりました。
「政治をおもしろいと感じている」のであれば、「選挙活動に参加するのかな?」とか「ひょっとして立候補するかも?」ということを思いますよね。
一方で「政治に注意を払っている」という方は、「政治に関するニュースをチェックしてるんだろうな」とか「欠かさず投票に行っているに違いない」といった推測が成り立ちます。
それでは、「政治に注意を払っている」けれども「おもしろいとは感じていない」人を表現する場合はどうでしょうか。
「政治に興味がある」と言ってしまうのは間違いですよね。
この場合は「関心がある」が正解です。
その人が対象(ここでは政治)に対して「おもしろいと思っている(=ワクワク感がある)」かどうか。
このポイントさえ押さえていれば、簡単に使い分けられます。
「関心」しか使えないケースもある
先ほどは政治を例にして、「興味」と「関心」の使い分けをご紹介しました。
ただ、中には「関心」は使えるけれども「興味」を使うとなんとなくおかしいというケースもあります。
例えばこんな文章。
- 彼は息子の教育に強い関心がある。
「自分の子どもの教育に注意を払い、気にかけている」という意味合いですね。
何もおかしなところはありません。
「教育熱心な親なんだろうな」という印象を持つくらいでしょう。
しかし、これを「教育に興味がある」としてしまうと、なんとなくおかしなことになります。
「自分の子どもの教育をおもしろいと感じている」……。
「自分の子どもの教育にワクワクしている」……?(・・?
意味が通らなくはないですが、何を意図してるのかよくわからないですよね。
「本当にちゃんと教育できてるんだろうか」と不安にすらなります。
自分の子どもではなく、もっと広く「幼児教育に興味がある」なら分かります。
「教育・指導について学んだり、実際に教育する立場に立ちたいという意欲があるんだろう」と思えますからね。
でも、「自分の子どもの教育に興味がある」というのは、どこか他人事というか距離があるというか……。
まぁそういう人も居るんでしょうけど……(´-`)
似たような言葉とはいえ、「興味」と「関心」を入れ替えるだけでここまで与える印象は変わります。
注意しましょう。
「興味」と「関心」のまとめ
ここまで「興味」と「関心」について、「ワクワク感」をキーワードとして説明してきました。
もうごっちゃになることはないですよね(^^)
ちょっとした違いですが、使い方を間違えるとあらぬ誤解を与えるかも知れません。
正確に違いを理解して、きちんと使い分けましょう。