感想とか

映画『ジャニス:リトル・ガール・ブルー』の感想。

評価:★★★★☆

映画館(第七藝術劇場)で鑑賞。
ジャニス・ジョプリンの生い立ちから 3 年という短い活動期間、そして彼女の死までを描いたドキュメンタリー。
家族や関係者のインタビューと、ジャニス自身の手紙の朗読、そしてライブ映像によって展開されていく。
ステージ上とそれ以外のときとの対比が強烈だった。
華々しいステージを降りると、孤独と闘い続ける痛々しい少女の姿。
その様子が逆に美しくもあり魅力的でもあり可愛らしくもあり。
「ライブが最大のご褒美」と彼女は言っていたけど、たぶんそんなもんじゃなく、生きるために必要なものだったんだろうなぁ、と想像する。
ウーマン・リブの活動家から「女性であることを売り物にしている」と批判されていることに対して、「私は彼女たちが理想としている独立した女性」と反論していることが印象的だった。
歌いたくて、歌わなければならなくて、そうして多くの人々から愛されるようになると今度はただ歌うだけじゃ済まなくなって、いろんなものが彼女にのしかかってきた。
その重圧は想像を絶する。
ほんのちょっとずつ何かが違っていれば、また別の結末になっていたかも知れない。
周囲の助けが何かしらあれば、ブラジルからの電報が 1 日早く届いていれば、彼女の存在がここまで大きくならなければ……。
人生ってままならないもんだなぁ、とつくづく思う。

にしても、みんなクスリについてちょっと明け透け過ぎやしないか。
出てくる名前も主にヘロインだし。
LSD って 1969 年まで合法だったってことには驚いた(カリフォルニア州。パンフによる)。

たぶんジャニス・ジョプリンのことをよく知っているファンであれば、もっといろいろな楽しみ方ができるというか、興味をそそられる内容だったんじゃないかと思う。
未公開の手紙とかもあったみたいだし。
僕は何曲か聞いたことがあるという程度だったので、興奮や感情移入とまではいかなかった。
ただ、「いっぺんちゃんと聴いてみたいなぁ」とは思う。

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