感想とか

映画『怒り』の感想。

評価:★★★★★

映画館(大阪ステーションシティシネマ)で鑑賞。
いやー……、すごかった。
なかなか言葉では表せないけど、そういう「言葉にならない感じ」で満たされてる映画。
どこに感情移入するかによって見え方は変わってきそう。
八王子の事件の犯人は誰なのか? ということが物語の発端であり核ではあるのだけど、途中からあんまり気にならなくなってた。
一応ネタばらしはあるけど、「あぁ、そう」くらいで。
それよりは感情的な移ろいというか揺らぎというか、それぞれのシーンで変化していく人物たちの心情の描き方は本当に見事だった。

腹の底から湧いてくる怒りとか、押し潰されそうな悲しみとか、自分の存在ごと消してしまいたくなるような情けなさとか、そんな感じを本気で味わったことがある人なら、どこかしら重なる部分はあると思う。
そういう経験がない人は……、分からないかも知れないなぁ。

渡辺謙はさすがの一言。圧巻。
他の主要キャストも全員良かった。
ここまで文句無しなのも珍しい。
池脇千鶴と高畑充希も出番は少ないながら良い仕事。

人を信じるって難しいね。

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