橋下大阪市長が大阪都構想の進め方について法定協議会と対立した(反対された)ことを理由に辞任して出直し選をすることにしたことについて、「よく分からない」「他に理由や思惑があるのでは?」と思っていることは以前の記事に書いた通り。
ただ、もう少しシンプルに考えてみると、「これって単なる炎上マーケティングじゃね?」ということに思い至りました。
炎上マーケティング(えんじょうマーケティング)とは商業用語の一つで、炎上を引き起こし、世間に注目させることで売り上げや知名度を伸ばすというマーケティング手法である。
故意または意図せず炎上をきっかけとして、その企業や商品の存在すら知られていなかった状態から、世間に知れ渡ったという宣伝としての効果が存在する場合がある。そのため意図的に社会からの不評を買うような事をして炎上を発生させ、宣伝費をかけずに自社の存在を知れ渡らせることが出来る。
新製品や新サービス、飲食店などを宣伝する目的で、批判や感情的な反応を呼ぶような言動をあえて行うことで注目を集め、知名度向上や売り上げ増に転換させようという商法。
ブログやTwitter、2ちゃんねるなどには批判的なコメントが殺到することで、ネットニュースなどに大々的に取り上げられ、正規の広告費をかけることなく自社の知名度やサイトアクセス数を高めることができる。
何かの番組で誰かが言っていた、「橋下さんは、ああいう人なんですよ。こういうことをすることも含めて、橋下さんという人なんですよ」という言葉が全てを表しているような気がします。
大阪都構想を進めたいというのは本当なんでしょうけど、同時に自分や維新の会の健在っぷりをアピールする狙いもあるんじゃないでしょうか。
橋下さんを「ちゃんとした政治家」だと勘違いしちゃってた人が(僕も含めて)大勢居るってことですよね、たぶん。
初めて選挙に出るときだって、府知事と市長のダブル選挙をするときだって、いつでも橋下さんはこうだったんですよ。
国政で(というか大阪以外で)勢いを得られず維新の会としてもかなり迷走していて、以前ほど注目されることもなくなっていたので、どこかで「普通になったんだな。橋下さんも普通の人だったんだな」と油断してしまってたのかも知れません。
でも、やっぱり橋下さんは橋下さんだったんですよ。
『そこまで言って委員会』で山口もえが「『またか』って思いました」と言っていましたが、とても冷静な見立てだと思います。
これまでの橋下さんの言動を考えれば、今回の辞任・出直し選も別段驚くことじゃない。
でも、多くの人が思わず反応してしまった。
平たく言えば「まんまと乗せられた」訳です。
このことについて、彼を市長に選んだ有権者はしっかりと責任を感じて、肝に銘じておくべきだと思います。