自分も似たような状態になったからそう感じるだけなのかも知れないけど、今の日本って国全体が抑うつ状態になっちゃってるんじゃないかなぁ、ってなことをふと思った。
第二次大戦の終わりが近代日本の始まりとすると、高度経済成長期は言わば青春時代。
脇目も振らず働いて、遊んで、頭と体とカネを動かしまくった若かりし頃。
そういうイケイケの時代が過ぎ、それまでの常識が通用しなくなって、とどまることのなかった成長は鈍化あるいは停止していく。
そして、ある日ふと立ち止まる。
「あれ？ このまま何も考えずに走り続けちゃっても大丈夫なの？」
一度こういうことを冷静に考えてしまうと、もう元には戻れない。
他の国では家族との時間を何よりも大事にしているらしい。
何週間ものバカンスは当たり前。
部下に休みを取らせない上司の方が評価が低い。
あれ？ あれれ？
自分たち、このままで良いの……？
そんな現状を打破するための方策は、相変わらず経済成長。
一応喜んでみてはいるけど、青春時代に感じていた高揚感はまるでない。
むしろ、また走り出さなくちゃいけないことに漠然とした不安を抱えている。
同じことになるかも知れない。またぶっ倒れるかも知れない。
そんなことを考えてたら、そりゃ気分は沈むよね。
みんなたぶん分かってる。
分かってるのにどうしたらいいか分からないから、重い足を引きずって前に進むしかない。
でも、不安は消えない。悪循環だけが加速していく。