評価:★★☆☆☆
WOWOW(録画)で鑑賞。
なんでこうなっちゃうんだろうなぁ。
広げた大風呂敷を何とかして畳んだ感じ。
ドラマのときのような軽妙さはまるで無い。
説明ゼリフも長いしストーリーの納得感も薄い。
人類を滅亡させるだけの天変地異を起こせるんなら、初めから核戦争なんて回りくどいことするなよ、っていう。
「未来は決まってなんかいない。自分たちで紡ぎ出していくものだ」って言った人の予言通りに事が進んでいく矛盾もどうにかして欲しかった。
逆に、「予言の内容は絶望的だったけど、少しずつ良い方向に外れていく」とかの方が良かったのでは。
話のベースは聖書とか神話とかからの引用なんだろうけど、映画として目新しいことや興味を惹かれるところは特に見当たらないんだよなぁ。
むしろ割と使い古された内容ばかりで(「こんな人類に救う価値なんてあるのか」的な)。
いろんな映画のパロディも盛り込んでるみたいなので、ひょっとしたらこの作品全体すべてパロディだけで構成されているということも有り得なくはないけど、もしそうだとしたら僕には高度すぎて分かんないッス。
CG も無駄に豪華で目がチカチカする。
発表会じゃないんだから、あんな大袈裟にしなくても。
役者たちの頑張ってる感が強すぎて痛々しい。
グリーンバックが透けて見えてちょっと白けた。
やっぱり堤幸彦監督は長編向きじゃないと思う。
1時間くらいの連続ドラマをポンポン作っていく軽さと小ネタが魅力なんだから、作り手には早くそこに気付いて欲しい。
「何か分からんけど『SPEC』っていう特殊能力を持ってる人が居て、それに翻弄される人たち」っていうくらいで良いような気がするんだけど。