生まれも育ちも神戸。現在地は大阪・中崎町。座右の銘は「愉快」。

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感想とか

映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』の感想。

投稿日:2016年6月6日 更新日:

評価:★★★★★

映画館で鑑賞。
1 回目は梅田ブルク 7 で(4/7)、2 回目は元町映画館(6/4)。

すごい映画だと思う。
だけど「面白い」かと聞かれると、正直どう答えたらいいのか分からない。
ただ、観る機会があるなら観ておいた方がいいと思うし、観た人がどんな感想を持つのか興味がある。
そんな映画。

僕にとっては「生き残ってしまった人」の物語で、だから 1 回目観た後は決してハッピーエンドではない(というかほとんどバッドエンド)のように思えた。
「これから七海はどうやって生きていくんだろう」とか、「誰かを信じたり好きになったりできるんだろうか」とか。
ざっくり言うと「これから大変だろうなぁ」という。
この状況はもちろん東日本大震災と重なっているから、あの絶望的な光景がどうしたって思い浮かんでしまって。
すごく美しい映像とは対照的に、ものすごくリアルな問題が目の前に積み上がっている様がなんとも憂鬱というか。

だけど、2 回目を観た後に何人かと飲みながら感想を言い合っていて、その中で誰かが「これまでの岩井俊二なら、あの場面で 2 人とも殺してるよね」ということを言ったのを聞いて、「なるほど」と腑に落ちたところがあって。
それはつまり、その違いが今の岩井俊二監督が発するメッセージなのだとしたら、ひょっとしてある意味での「救い」なのかなぁ、と。あるいは「赦し」なのかなぁ、と。
安室の話が事実なのだとしたら、この出来事は安室にとっておそらく数少ない(あるいは初めての)想定外の出来事で。
2 人とも死ぬはずだったのに 1 人は生き残ったということがどういうことか、裏事情を知っている安室はその瞬間に理解したはず。
真白は七海と一緒に死ぬこともできた。でもそうしなかった。七海を生き残らせることを真白は選んだ。
安室からするとそれはすごく意外なことだったはずで、あのとき浮かべた驚きの表情はたぶん素の顔にかなり近いと思う。
真白のその決断はいったい何を意味しているのか。
なぜそのような決断をしたのか。
人がそんな決断をするのはどんな感情を抱いたときなのか。
一緒に死ぬ人を探していた当初の真白と、今の真白はどう違うのか。
そんな疑問が浮かぶということ自体、「人」を知り尽くしてしまった(希望を抱かなくなった)安室にとって「救い」であり「赦し」なのではないのかなぁ、と。
そう考えると、最後の号泣するシーンも、ひょっとしたら芝居ではなかったのかも知れない、とも思えてくる。

以下は Twitter ではいくつか書いてた感想。

1 回目の感想ツイート↓。

2 回目の感想ツイート↓。

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